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富裕層を意識した【宣伝媒体】の役割

富裕層を意識した【宣伝媒体】の役割
本物の資産家を探したい
セレブブームに便乗して資産家たちの生活が大きく報じられるようになったが、日本では彼らに対するマーケティングがまだ十分に行われていない。あなたは日本にどのくらいの富裕層が存在するか知っているだろうか?
純金融資産が1億円以上という定義で見ていけば、米国に次ぐ世界第2位の規模を誇り、約147万人(全体の15%)を数える。しかし残念なことに、「品質の違いがわかる消費者」に特化した"媒体"を運営する企業がほとんどないため、国内の需要と供給のバランスにはズレが生じているのだ。

一般的に、商売は財産がない人よりある人を相手にした方が、売上を伸ばすことができて効率がよい。富裕層は細かく分けると名士系、IT長者のニューリッチ系、大企業重役クラスの団塊世代、高額所得の独身貴族などに分類できるが、いずれにせよ、今後は少子化によって親の遺産を引き継いだ世代が増えていく。また、市場は安定した水準で成長しているので、高級商材や高級サービスを扱う企業は、表立って姿を見せない「本物の富裕層」に何とかアピールしたいと考え始めている。
ステータスの象徴となる「限定カタログ」
そんな彼らの購買意欲を左右するのは、何よりも口コミ情報である。そしてその情報をどこで手に入れるかと言うと、テレビや雑誌からではない。テレビや雑誌は普通の消費者には有効な宣伝媒体だが、ありふれた商品に退屈している富裕層とのコミュニケーションにおいては対応できない部分も多く、高級ホテルの客室に置かれているか、特別な顧客にしか進呈されない有名ブランドの季刊誌やカタログこそが歓迎される。
つまり、この層を優良顧客として引き込むことは企業にとって重要な課題であり、集客のためには「富裕層に強い媒体」との関わりが欠かせない。

もちろん日本にも高級ブランドの有力顧客しか手にすることのできないカタログは存在する。ただし、富裕層マーケティングの先進国と比べて、まだ遅れを取っているというのが現状だ。
一例を挙げれば、米国のあるクレジットカード会社では、わざわざセレブ専用の出版事業を起こし、資産や職業などに応じて選別した何千万人という会員に合わせ、各ステータスを象徴するような限定カタログを定期的に発行している。そこで宣伝する機会を得た企業は、VIPに相応しい優雅なライフスタイルを提案するだけでなく、Webと連動させて自社ブランドの歴史や社会活動なども詳しく紹介する。富裕層には、「自分にとって有意義だ」と判断すれば購入費用に糸目をつけない人間が多いため、そうして差別化を図ることが重要だ。
また、顧客を共有し、新たな需要拡大につなげていきたいと考える企業にとっても、消費レベルが非常に高いターゲットが特定の媒体の愛読者になることはプラスになる。このことから、日本でも、今後ますます"媒体ビジネス"に力を入れる企業の登場が望まれる。

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